SDGsへの取り組み
「食を通して地球と暮らしを守る」それが我々の使命です。
近年は魚が激減しています。かつては大阪湾のイカナゴは春の風物詩でした。春になると家庭でも甘辛く炊き、くぎ煮にしていました。以前は2月下旬から1ヶ月半ほど漁が行われていましたが、昨年は2日間、今年は3日間で終漁。各家庭でも毎年くぎ煮を炊いていましたが、炊けない年が数年続いています。すると炊かないのが普通となってしまい、食文化が消えてしまいます。今後、食文化を守り伝えて行くためには、食材の持続可能な利用の仕方が求められます。天然の魚を利用していくためには、資源保護に加え、成育環境を整え資源を回復させていく必要があります。また、養殖等も活用し、消費を賄う必要があると思います。ただし、養殖は環境負荷が大きくなる要素もあるので、環境負荷の小さい方法を取り入れて行く必要があります。
雲鶴の名物料理である「小鯛の野崎焼き」に使われている小鯛は、時期に応じて、淡路の天然物と和歌山県串本の養殖物を、組み合わせて使用しております。そして、養殖の小鯛は、持続可能な養殖に取り組まれている生産者に育てて頂いております。
料理人達が中心となり持続可能な食の未来を考え取り組む「いただきますを考える会」を発足、さらに2022年には大学等研究機関と共により具体的な活動が出来る様RelationFish株式会社を設立いたしました。
※持続可能な水産養殖のための種苗認証制度である「SCSA認証」と、食品の生産情報(誰が、どこで、どのように生産したか)を消費者に提供する仕組みのJASである「生産情報公表JAS」を収得した小鯛です。
昆布について
大阪料理の要である真昆布は不作が続き、天然物は全く採れなくなってしまいました。復活の兆しはなく、元の漁獲高に戻ることは当面ありません。真昆布は養殖も行われていて、多くは1年もの、中には天然と同じ生育期間の2年ものもあります。やはり天然物と比べると養殖物はうま味やコクが淡いですが、出汁の取り方や用途を工夫することで活用出来ます。当店でも用途により、天然真昆布と養殖真昆布を使い分けております。また、漁師と共に産地の環境保全や食育に取り組まれている昆布屋さんから仕入れています。
お米について
雲鶴で使用しているお米は、兵庫県のたじまで作られている「コウノトリ育むお米」です。
「コウノトリ育むお米」は、カエルやドジョウなど、コウノトリのエサとなる生き物が育つ環境づくりに取り組み、コウノトリの野生復帰を支える「コウノトリ育む農法」で栽培・収穫されています。できる限り自然のままを追求した安全・安心の田んぼで、自然と共生した栽培方法です。
培養肉研究の取り組みについて
当社は、2020年に再生医療ベンチャーと共同で、※世界初の培養肉研究開発ジョイントベンチャーの「ダイバースファーム株式会社」を設立いたしました。
人類がテクノロジーを発展させ、人々の暮らしは豊かになりました。食分野においても、農業や漁業、テクノロジーの発展に伴い豊かな食文化が育まれています。この社会は今後どうなってゆくと予想されるでしょうか。国連の推計によると2050年には世界の人口が100億人に迫ると言われています。農水省の試算では、食糧も2010年に比べ1.7倍必要とされています。しかし温暖化や乱獲、環境汚染などにより資源量が減少しています。「足りない食糧をどのようにして補うか」これは、人類が抱える喫緊の課題の一つです。
フードロスを減らす事はもちろんのことですが、世界の人口の増加を鑑みると、食糧そのものをふやすことも必要不可欠です。今より多くの食糧を得るためには、より多くの農地が必要です。しかしながら、耕作に適した土地はあとどれほど残っているでしょうか。新たな土地を求めてジャングルを切り開けば環境破壊になり、砂漠を緑化するにも水が足りません。農業用水を求めて大きな川の上流に巨大なダムがいくつも作られた結果、下流域は水量が低下し水不足に陥っています。そして、大変悲しいことですが、そのことが原因で、世界では多くの紛争が起きているのです。「水」と「食糧」と「争い」は切っても切れない密接な関係にあり、飼料用の穀物の多くを輸入に頼っている日本も決して無関係ではありません。
「食を通して地球と暮らしを守る」を使命に、私たちの再生医療技術と食技術が生み出す革新的な手法で、人々と地球環境、食文化を守る取り組みに貢献します。
※The Good Food Institute, 2020 State of Industry Report: Cultivated Meat
※培養肉はまだ日本では認可 されておらず、関係各機関とルール作りを進めている段階 です。 一日も 早く培養肉をご提供できるように開発を進めております。
XPRIZEについて
食料不足を解決する世界的技術開発コンペ「XPRIZE Feed The Next Billion」のセミファイナリストに選出されました。
Feed The Next Billionコンペは、現在懸念されている食料難問題を、代替肉の技術開発をもって解決しようとする、コンペ方式の推進プログラムです。世界から300社近い参加があり、今回はセミファイナリストとしてダイバースファーム(株)を含む約30チームが選出されました。今後は、2022年9月のセミファイナル大会にて、実際の代替肉を用いた料理によるコンペが行われ、上位10チームがファイナル大会(2024年3月)に進むことになります。
私たちは食を通した連携で「食糧危機」「食文化保護」に挑みます。
天然や未利用魚、養殖、栽培、代替肉など多種多様な食材を取り入れることにより、環境負荷の軽減やバランスを保つことが重要と思います。そして、研究者、生産者、飼料・肥料メーカー、流通、販売、消費者、メディア、そして料理人など多くの方と連携することにより、この大きな課題に立ち向かうことが出来ると考えています。
雲鶴における感染症対策について
・消毒の徹底 テーブルや椅子などはお客様が入れ替わるごとに消毒しています。
・手洗いの徹底 ことあるごとに手洗いと消毒をしています。
・十分な間隔確保 広い目のお部屋でご用意しています。
・外気を取り込み、しっかり換気しています。
・スタッフの感染予防 スタッフは常にマスクを着用し、検温をして体調管理に気をつけています。
お客様へのお願い
・体調管理のお願い 発熱など風邪の症状がある場合、来店をお断りしています。
・消毒のお願い 入店時にアルコール消毒をお願いしています。
料理長 島村 雅晴
〒530-0043 大阪市北区天満1-18-17
080-1414-1967 >地図
Lunch 11:30~13:30(LE)
Dinner 17:30~22:00
不定休
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